基本性質と「正常な」初感染(伝染性単核球症:IM):主にB細胞に感染し、それに反応して**T細胞(CD8)**が戦う標準的なプロセス。年齢による症状の違い。
- EBウイルスはヘルペスウイルス科に属するDNAウイルス(ヒトヘルペスウイルス4型)
- 唾液(「Kissing disease」とも呼ばれます)を介して侵入し、まず咽頭などの上皮細胞で増殖した後、扁桃などにいるB細胞に感染
- 日本などでは多くが乳幼児期に初感染を受けますが、この時期は免疫応答が未熟なため、無症状(不顕性感染)か軽い風邪程度
- 思春期以降(成人含む)に初感染を受けると、強い免疫応答が起きるため、発熱、リンパ節腫脹、肝脾腫を伴う伝染性単核球症(IM)を高頻度で発症
- EBウイルスが感染したB細胞を排除しようと、CD8陽性T細胞(細胞傷害性T細胞)が異常に活性化して著明に増加
- 血液検査でみられる異型リンパ球の正体は、ウイルスに感染したB細胞ではなく、それと戦うために活性化したCD8陽性T細胞
「異常な」感染と皮膚・アレルギー症状(慢性活動性EBV感染症:CAEBV周辺病態):本来感染しないはずのT細胞やNK細胞に感染してしまい、蚊アレルギーや種痘様水痘症を引き起こす特殊な病態。
- 蚊刺過敏症(蚊に刺された部分が潰瘍化したり、全身の血球貪食症候群などを起こす重篤な疾患)は、EBウイルスが本来のターゲットではないNK細胞に感染・増殖することで発症。多くは乳幼児〜小児期に発症
- 種痘様水痘症(HV)も、EBウイルスがT細胞(γδT細胞など)やNK細胞に感染して起こる皮膚疾患。顔面や手背などの日光(紫外線)暴露部位に水疱や瘢痕を形成するのが特徴
血清学的診断(抗体の推移)
- 急性期: VCA-IgM(+)、VCA-IgG(+)、EA-IgG(+)、EBNA(-)
- 既往感染: VCA-IgM(-)、VCA-IgG(+)、EA-IgG(-)、EBNA(+)

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